2017/12/25
こんにちは!仙台市泉区長命ヶ丘にあるボディーコンディショニングルーム縁です。
いつもご覧いただき有難うございます。
みなさんは膝を曲げ伸ばしした際に、膝周囲の筋肉が突っ張って緊張して痛みが出たり、筋肉が緊張してなかなか緩まず動きづらくなったりしたことがありますか?
今回は膝痛の時に筋肉の緊張がなぜ起こるのかについて述べていきたいと思います。
下の図は膝関節の構造を示したものです。
膝関節は大腿骨と脛骨で構成される関節であり、上は骨盤および上半身と股関節を通して繋がっており、下は脛骨を通して足関節と繋がっています。
骨の他に関節軟骨(かんせつなんこつ)、関節包(かんせつほう)、靱帯(じんたい)などがあります。
関節軟骨は骨の表面を被っていて、硬い組織である骨同士が直接ぶつかり合わないように、クッションのような役割をしています。
靱帯は骨と骨をつなぐ紐のようなもので、関節がグラグラしないように守るとともに動きに応じて関節運動を制動させる役割があります。
関節包は袋のように関節を包み込み、この内側にある滑膜(かつまく)というところから関節液を分泌しています。関節包は関節がどのような位置関係にあるのかを常にモニターしていると同時に、関節の動きに応じてに関節自体を守る役割をしています。なめらかな軟骨と関節液の存在により、関節はスムーズに動きます。
関節軟骨は痛みを感じませんが、関節包・滑膜は痛みを感じる組織となります。
また、膝蓋骨の下にあって脛骨と大腿骨の間および膝蓋骨の動きをスムーズにしている膝蓋下脂肪体(下の図参照)という組織や膝周囲の腱の滑走をスムーズにしている滑液包と呼ばれる組織も神経が通っているために膝の炎症によって痛みを感じる組織になります。
それでは下の図をみてください。この図は肩の関節包と神経および筋肉の緊張を表した図になりますが、膝でも同様のことが生じます。
村上元庸・他:肩関節包の神経支配と疼痛発生機序.関節外科 16(8):49-57,1997
すこし難しい話になりますが、ぜひ読んでいただければと思います。
先ほど述べた関節包は関節に負担がかからないように常に関節の状態がどういう状態にあるかをモニターしています。
膝関節の位置関係のずれに影響を及ぼす要因は多数挙げられます。
・膝周囲の筋肉や脂肪組織の硬さによって内側もしくは外側の関節の動きが阻害されている
・足関節の動きが制限されることによって脛骨の動きが阻害されることで、膝関節の捻じれが強くなってしまう
・骨盤・股関節の動きが制限されることによって大腿骨の動きが阻害されることで、膝関節の捻じれが強くなってしまう
この3つの問題は、先に述べた正常運動での膝関節の通り道(下の図を参照)が通れなくなる原因となってしまいます。
その結果、膝が曲がるにつれて関節にずれるような力が働いてしまうのです。
以上の影響から膝関節の位置がずれるような負担が加わった場合、関節包は脳からの指令とは別に無意識レベルで膝関節周囲の筋肉を緊張させ、関節がこれ以上ずれないように急制動させるメカニズムがあるのです。
つまり、脳からの指令とは関係なく膝関節自体で勝手に筋肉が緊張して関節運動を止めてしまうということです。
また、膝関節周囲筋に通っている血管も収縮してしまうため、さらに筋肉は緊張を強めて硬くなりやすくなってしまいます。
このように考えた場合、膝が捻じれてずれるような負担が増大している時はそのずれを止めようと勝手に筋肉が緊張しているため、緊張している膝周囲筋の柔軟性をよくしようとほぐしたり、膝周囲の筋力を一生懸命鍛えようと思ってもなかなかよくならないことが多いのです。
このような例では、膝の位置関係および動きが元の位置に修正されなければ膝の可動域および筋力が発揮されることにブレーキがかかり、膝の症状が改善しないのです。
アプローチとしては、膝の位置関係を整えて動きを良くした後、まだ動きの制限が残存した場合は筋肉の緊張ではなく硬さが原因と考えられるため、関節が動くのに必要な筋肉の柔軟性を改善させていく必要があります。
①膝周囲の筋肉の緊張が膝関節・膝蓋骨の位置関係のずれによって生じている
② 膝周囲の筋肉や脂肪組織の硬さによって膝関節のスムーズな動きが阻害されていることで膝周囲筋が緊張している
③ 股関節や足関節など他部位が影響して膝関節の捻じれが強くなり、膝周囲筋が緊張している
この3つの要素を施術前に的確に評価することがとても必要になります。
つまり、膝の制限および痛みが膝自体の問題で生じているのか?それとも膝以外の他部位が影響しているのかを見極めることが重要になってきます。
ボディーコンディショニングルーム縁ではどうするのか?
当店では膝に起きている問題に対して、関節のずれにより起こる筋肉の緊張と筋肉や脂肪組織の柔軟性低下の両側面から評価します。
また、それに合わせて股関節や足関節など他部位から膝に及ぼしている問題も的確に判断します。
そして、問題となる部位の関節や筋肉の位置をお客様に合った刺激で調整しながら、筋緊張をコントロールすることで膝関節が最もスムーズに動きやすい状態に整えます。
その後、下記のように膝関節と他の部位が連動した協調的な動きを引き出し、全身的に動きの繋がりをゆっくり広げていきます。
① 足関節→膝関節→股関節・骨盤→上半身(体幹部)
② 上半身(体幹部)→骨盤・股関節・膝関節→足関節
これが体重をかけて動いても痛くない膝をつくる最大のポイントなのです!!
無意識化で膝関節の動きがコントロールすることができて初めて痛みなく動けるようになる
これがさらに重要なキーワードとなります。
また、膝痛が起きた根本原因を解決するとともに再度症状が再発しないようにするための自主トレーニングを指導します。
そして、生活上でお客様が状態を把握するための指標(バロメーター)となるような動きをお伝えし、患者様本人が自分自身で体の状態をコントロールできるようになることを目指していきます!
今回は膝痛時の筋肉の緊張がなぜ起こるのかついて説明しました。
膝の痛みをつくる原因には様々な要因があります。
膝痛についてより詳細の情報を知りたい方は下のHOMEをクリックしてみてください!
ぜひ参考にしてみてくださいね。